2017/07/12
夜空を眺めて想うこと(戸隠地区・水谷)【転載】
(*本記事は長野市地域おこし協力隊ブログに2017/7/7にご掲載いただいたものの転載です)
オリオン大星雲 ※1
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私たちが吸う息には、星の内部奥深くの灼熱の炉でつくり出された原子が含まれている。摘む花の一つ一つには、太陽の十億培も明るい閃光を発し、星が爆発したときに宇宙に放り出された原子が含まれている。読む本の一冊一冊には、星から星へと吹く風に運ばれ、想像を絶する空間と時間の隔たりを乗り越えて地球にやってきた原子が含まれている。
死に瀕した星の激しい断末魔から、150億年も前に宇宙全体を誕生させた巨大な火の玉に至るまで、劇的で壮大な宇宙の事象の多くは、人間の身体を構成する原子という形で、私たちと直接かかわっている。
私たちの血液に含まれている鉄、骨に含まれているカルシウム、息を吸うたびに肺を満たす酸素は、すべて、星の内部奥深くの灼熱のオーブンで焼かれ、その星が老いて、消滅すると同時に、宇宙に放たれたものだ。私たちは、誰もが大昔に死に絶えた星の忘れ形見なのである。私たちの誰もが、文字通り天でつくられたのである。
(「僕たちは星のかけら 原子をつくった魔法の炉を探して」マーカス・チャウン著より)
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戸隠地区の水谷です。私の住む集落には街灯は少なく、夜空を眺めれば無数の星々の輝きが目に入ります。星ってこんなに輝いていたんだ、空にこんなにも星って沢山あったんだ、宇宙って広大だな、、、山に来て夜をむかえた時に純粋にそう感じる人も多いと思います。
集落を出てもっと暗い場所を探せば、人家無し・街灯無しの月明りしか頼りにならない場所もあります。そこには自分と自然と宇宙しかなく、それぞれの距離が急速に接近する感覚が生まれます。
プレアデス星団 ※1
夜空を眺めているといろんなことが心を巡ります。仕事のこと、将来のこと、家族友人のこと、自分のこと、何か答えを求める訳ではありませんが、自然と問いかけを発していることがよくあります。星の輝きと共に涼しい夜風が吹いてくれば気持ちは穏やかになります。
山での生活は街の華やかさはありませんが、自身と向き合わされる機会が多いと思います。そして、鍛えられていきます。精神面も肉体面も。厳しい側面も多く、自然はどんな時も平等に関わってきます。それに応じる強さを身に付けていかないと、どこに自身の軸を置いていたかわからなくなっていく気がします。そんな時は星空を見ればヒントを与えてくれるかもしれません。
冒頭の引用文にあったように、現代科学は私達の身体の構成要素、つまり元素がどのように誕生し、やってきたかを明らかにしつつあるようです。遥か彼方の宇宙で超新星爆発によって様々な元素が誕生し、流転し、転変し、重畳し、吸引し、質量を増し、天体が生まれ、生命が発生する条件が整っていく、そんな複雑なメカニズムを理解することは容易ではありませんが、純粋心から宇宙を見上げた時、天体の輝きに感動する気持ちは自身と天体との親和性を感じている表れかと思います。
アンドロメダ大星雲 ※1
天体観測が好きな人が、天体観測のスポットを探す条件として大きく二つあるそうです。
➀街明かりの影響がないこと
②空気が澄んでいること
この条件を満たすとなると、標高1,000m以上の高原がやはり最適とのことです。
そこで私は戸隠だったらどこが天体観測に最適かを探すため車を走らせました。普段の住居でも十分に綺麗に天体を見ることが出来ますが、もっと良い場所のリサーチ開始です。
西条地区―宝光社地区を結ぶ山道より(標高約1,100m)
前方に見える山は飯綱山です。麓は戸隠豊岡地区です。
こちらも西条地区―宝光社地区を結ぶ山道からの写真です(標高約1,100m)
戸隠山を一望することが出来る大迫力のスポットです。山の稜線の上に拡がる夜空の星の輝きも大変美しいので、ぜひ直接足を運んでご覧頂きたいです。
大望峠(標高1,055m)
戸隠と鬼無里の境目にあります。周囲が広かれており、この辺りでは天体観測に最もふさわしいスポットかもしれません。
★大望峠の詳細はこちら
品沢高原(標高約1,000m)
こちらも戸隠と鬼無里の境目にあります。戸隠連峰の西岳を間近で見ることができます。古代に隆起した荒々しい海底の地層は圧巻です。
★品沢高原の詳細はこちら
他にも戸隠スキー場のゲレンデや戸隠キャンプ場でも星空を楽しむことが出来ると思います。
自宅の庭から撮影した7月の満月の一枚(標高約800m)
M27星雲 ※1
忙しい生活が当たり前になっているとなかなか夜空をゆっくり眺めるなんてことは少ないかもしれませんが、意識して見上げるよう心がけたいものです。元素が宇宙空間を永遠に巡っているように、人の想いや真心も宇宙空間をずっと巡っている気がします。なので、何か気づきを得た時は誰かの想いが巡ってきた時なのかもしれません。
馬頭星雲 ※1
M33銀河 ※1
NGC1973,1975,1977天体 ※1
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私たち人間が生きる条件を整えるために、何十億、何百億、あるいは何千億という星が死んだ。私たちの血液に含まれている鉄、骨に含まれているカルシウム、息を吸うたびに肺を満たす酸素は、すべて、地球が生まれるはるか前に死に絶えた星の炉でつくられていた(同著より)。
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※1の写真は天体観測が趣味であった父親が長野県等で撮影した写真です
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オリオン大星雲 ※1
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私たちが吸う息には、星の内部奥深くの灼熱の炉でつくり出された原子が含まれている。摘む花の一つ一つには、太陽の十億培も明るい閃光を発し、星が爆発したときに宇宙に放り出された原子が含まれている。読む本の一冊一冊には、星から星へと吹く風に運ばれ、想像を絶する空間と時間の隔たりを乗り越えて地球にやってきた原子が含まれている。
死に瀕した星の激しい断末魔から、150億年も前に宇宙全体を誕生させた巨大な火の玉に至るまで、劇的で壮大な宇宙の事象の多くは、人間の身体を構成する原子という形で、私たちと直接かかわっている。
私たちの血液に含まれている鉄、骨に含まれているカルシウム、息を吸うたびに肺を満たす酸素は、すべて、星の内部奥深くの灼熱のオーブンで焼かれ、その星が老いて、消滅すると同時に、宇宙に放たれたものだ。私たちは、誰もが大昔に死に絶えた星の忘れ形見なのである。私たちの誰もが、文字通り天でつくられたのである。
(「僕たちは星のかけら 原子をつくった魔法の炉を探して」マーカス・チャウン著より)
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戸隠地区の水谷です。私の住む集落には街灯は少なく、夜空を眺めれば無数の星々の輝きが目に入ります。星ってこんなに輝いていたんだ、空にこんなにも星って沢山あったんだ、宇宙って広大だな、、、山に来て夜をむかえた時に純粋にそう感じる人も多いと思います。
集落を出てもっと暗い場所を探せば、人家無し・街灯無しの月明りしか頼りにならない場所もあります。そこには自分と自然と宇宙しかなく、それぞれの距離が急速に接近する感覚が生まれます。
プレアデス星団 ※1
夜空を眺めているといろんなことが心を巡ります。仕事のこと、将来のこと、家族友人のこと、自分のこと、何か答えを求める訳ではありませんが、自然と問いかけを発していることがよくあります。星の輝きと共に涼しい夜風が吹いてくれば気持ちは穏やかになります。
山での生活は街の華やかさはありませんが、自身と向き合わされる機会が多いと思います。そして、鍛えられていきます。精神面も肉体面も。厳しい側面も多く、自然はどんな時も平等に関わってきます。それに応じる強さを身に付けていかないと、どこに自身の軸を置いていたかわからなくなっていく気がします。そんな時は星空を見ればヒントを与えてくれるかもしれません。
冒頭の引用文にあったように、現代科学は私達の身体の構成要素、つまり元素がどのように誕生し、やってきたかを明らかにしつつあるようです。遥か彼方の宇宙で超新星爆発によって様々な元素が誕生し、流転し、転変し、重畳し、吸引し、質量を増し、天体が生まれ、生命が発生する条件が整っていく、そんな複雑なメカニズムを理解することは容易ではありませんが、純粋心から宇宙を見上げた時、天体の輝きに感動する気持ちは自身と天体との親和性を感じている表れかと思います。
アンドロメダ大星雲 ※1
天体観測が好きな人が、天体観測のスポットを探す条件として大きく二つあるそうです。
➀街明かりの影響がないこと
②空気が澄んでいること
この条件を満たすとなると、標高1,000m以上の高原がやはり最適とのことです。
そこで私は戸隠だったらどこが天体観測に最適かを探すため車を走らせました。普段の住居でも十分に綺麗に天体を見ることが出来ますが、もっと良い場所のリサーチ開始です。
西条地区―宝光社地区を結ぶ山道より(標高約1,100m)
前方に見える山は飯綱山です。麓は戸隠豊岡地区です。
こちらも西条地区―宝光社地区を結ぶ山道からの写真です(標高約1,100m)
戸隠山を一望することが出来る大迫力のスポットです。山の稜線の上に拡がる夜空の星の輝きも大変美しいので、ぜひ直接足を運んでご覧頂きたいです。
大望峠(標高1,055m)
戸隠と鬼無里の境目にあります。周囲が広かれており、この辺りでは天体観測に最もふさわしいスポットかもしれません。
★大望峠の詳細はこちら
品沢高原(標高約1,000m)
こちらも戸隠と鬼無里の境目にあります。戸隠連峰の西岳を間近で見ることができます。古代に隆起した荒々しい海底の地層は圧巻です。
★品沢高原の詳細はこちら
他にも戸隠スキー場のゲレンデや戸隠キャンプ場でも星空を楽しむことが出来ると思います。
自宅の庭から撮影した7月の満月の一枚(標高約800m)
M27星雲 ※1
忙しい生活が当たり前になっているとなかなか夜空をゆっくり眺めるなんてことは少ないかもしれませんが、意識して見上げるよう心がけたいものです。元素が宇宙空間を永遠に巡っているように、人の想いや真心も宇宙空間をずっと巡っている気がします。なので、何か気づきを得た時は誰かの想いが巡ってきた時なのかもしれません。
馬頭星雲 ※1
M33銀河 ※1
NGC1973,1975,1977天体 ※1
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私たち人間が生きる条件を整えるために、何十億、何百億、あるいは何千億という星が死んだ。私たちの血液に含まれている鉄、骨に含まれているカルシウム、息を吸うたびに肺を満たす酸素は、すべて、地球が生まれるはるか前に死に絶えた星の炉でつくられていた(同著より)。
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※1の写真は天体観測が趣味であった父親が長野県等で撮影した写真です
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